再開発が進む広島市のビジネス・オフィス街
中四国エリアの中心地・広島市のビジネス・オフィス街
自動車や造船、電子関連の先端技術等の製造業が集積する工業地帯として知られる広島市のビジネスオフィス街は、中国地方における政治・経済の中心都市として発展し続けている。1975年の山陽新幹線開通をきっかけに、1980年の政令都市移行、1997年の山陽自動車道開通等、街開発や交通インフラの整備も加速し、中四国の要衝として栄えてきた。新幹線の発着駅となるJR広島駅から路面電車・バスで5分ほどの八丁堀・紙屋町エリアにかけての相生通りと、紙屋町から平和大通りにかけての鯉城(りじょう)通り沿いが主要オフィスエリアだ。
近年、再開発が継続的に行われ、複合型高層ビルやタワーマンションが新たに竣工し、今後も再開発が予定されている。また、広島駅周辺エリアでも再開発計画が進められており、路面電車の新ルート整備による広島駅-八丁堀・紙屋町間の所要時間短縮も計画されるなど「陸の玄関」にふさわしい利便性向上が見込まれている。
八丁堀駅付近の広島ビジネスタワーや平和大通りに近いスタートラム広島どのオフィスビルへ企業が集積し、広島の経済・商業を長年支えている。
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変化を続ける広島市の主要ビジネス・オフィス街
再開発が本格化する広島駅北口エリアのビジネス・オフィス街
通称「エキキタ」と呼ばれるJR広島駅北口エリアは、2019年に20階建てのGRANODE(グラノード)広島が竣工したほか、イケアジャパンの出店が中止となった跡地に、住友不動産による地上34階の複合施設が2027年に竣工、大和ハウス工業による10階建てのオフィスビルが2024年に着工、2025年竣工予定と、再開発が進み、大型オフィスビルが集積している。
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新しい広島の玄関口・広島駅南口エリアのビジネス・オフィス街
JR広島南口では、2020年から駅ビルや駅前広場の建て替えが始まり、2025年にはホテルなどの複合施設を備えた新駅ビルが開業予定だ。路面電車が高架化して乗り入れJRと接続する計画も進行し、新しい広島の玄関口としての姿を徐々に現しつつある。
南口の駅前には地上19階建てのオフィスビル「広島JPビルディング」が2022年に竣工。緑で覆われた低・中層部が印象的な新しいランドマークとなっている。
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中国地方随一の繁華街でもある紙屋町・八丁堀エリアのビジネス・オフィス街
広島城の南に位置する八丁堀交差点から紙屋町交差点にかけての一帯は城下町として発展した歴史を持ち、現在も商業施設やオフィスが集まる中国地方随一の繁華街だ。
八丁堀交差点の北西に広がるオフィス街は、合人社広島紙屋町ビル、広島興銀ビルなど中小規模のオフィスビルが建ち並ぶ落ち着いた雰囲気のビジネス街で、昭和の時代に建てられたオフィスビルの老朽化が進んでおり、建て替えや再開発が今後も続く見込みだ。
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広島のメインストリート相生通りエリアのビジネス・オフィス街
相生通りは、紙屋町・八丁堀を結んで東西に伸びる広島のメインストリートの1つで、通り沿いには百貨店などの商業施設や企業の広島支社ビルなどを含むオフィスビルが立ち並ぶ。
また、現在複数の再開発事業が進行しており、2025年には地上14階建ての(仮)大同生命広島ビルが竣工予定であるほか、「基町相生通地区第一種市街地再開発事業」として地上31階、高さは160mの高層ビルの再開発計画が進行している。
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鯉城通沿いにオフィス街が広がる大手町エリアのビジネス・オフィス街
平和大通りから国道2号線までの鯉城通りを中心に形成されるビジネス街で、大手企業の本社ビルや広島市役所等もあり、比較的近年建てられたビルが多いのが特徴だ。
2025年には明治安田生命広島ビルも竣工するなど、新しいオフィスの供給も順調な見通しとなりそうである。
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広島でおすすめの賃貸オフィス物件3選
近年、再開発や建て替えの進む広島で、注目の賃貸オフィス物件を紹介する。人気物件はすぐに埋まってしまうこともあるため、気になる物件はぜひ早めのチェックを。
広島のおすすめ賃貸オフィスビル「広島JPビルディング」
近年急ピッチで再開発が進むJR広島駅の南口に2022年8月に竣工したHIROSHIMA JP BUILDING(広島JPビルディング)は、地上19階で中層階には基準階貸室面積が約1,530平方メートル(約460坪)の広島最大級のオフィ、低層部には歩行者空間や緑化スペースを設置して憩いやにぎわいを創出。2025年春には新しい広島駅ビルと2階でデッキ接続を予定している。
環境に対するさまざまな側面を客観的に評価したCASBEE広島Sランク、CASBEEスマートウェルネスオフィスSランクも取得した。
「広島JPビルディング」ポイント
- アクセス:JR広島駅徒歩2分
- 構造:鉄骨造制震構造
- サイズ:延床面積44,270㎡ 基準階面積1,530㎡
- エレベーター:9基
- 駐車場:自走式駐車場(3~5階)
- 賃料:お問い合わせください
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広島のおすすめ賃貸オフィスビル「アクティブインターシティ広島」
アクティブインターシティ広島は、2010年竣工、地上21階/地下1階建てのホテル・オフィス・低層住居・高層住居複合ビルである。
新耐震基準をクリアした鉄骨鉄筋コンクリート造で、新幹線の乗り入れるJR広島駅の北口徒歩4分とビジネスにも交通アクセス至便な立地にある。
「アクティブインターシティ広島」ポイント
- アクセス:JR広島駅徒歩4分
- 構造:鉄骨造制震構造
- サイズ:延床面積14,630㎡ 基準階面積276.3㎡
- エレベーター:4基
- 駐車場:あり
- 賃料:お問い合わせください
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広島のおすすめ賃貸オフィスビル「広島トランヴェールビルディング」
広島トランヴェールビルディングは、市内でもっとも栄えている紙屋町エリアにある地上14階/地下2階建てのオフィスビルである。2012年に竣工し、地下街「紙屋町シャレオ」に直結、広島バスセンターとも直結の交通利便性の高い立地が特徴である。
「広島トランヴェールビルディング」ポイント
- アクセス:広島電鉄「紙屋町東」電停徒歩1分、アストラムライン「県庁前」駅徒歩2分
- 構造:制震構造
- サイズ:延床面積8,998.99㎡ 基準階面積384.78㎡
- エレベーター:6基
- 駐車場:あり
- 賃料:お問い合わせください
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広島の新築オフィス ビル竣工状況
近年再開発が続く広島市内では、昭和に建設されたオフィスビルの建て替えや移転にともなう再開発により、今後も新築オフィスビルの竣工が続く見通しだ。
近年竣工予定の新築オフィスビルは以下のとおりである。
そのほか、大規模な再開発により10階以上のオフィスビル・オフィス棟はこの後も建設が進む予定だ。
広島の賃料相場はゆるやかな下落または横ばいか
広島では比較的中小のオフィスビルが多く、賃料は2000年代から上昇を続けてきたが、近年の大型オフィスビルを含む再開発によりやや空室率が上昇傾向にある。
今後も引き続き新築のオフィスビルを中心に供給が見込まれ、2023年からはやや下落または横ばいの状態が続くと予想される。
ますます再開発が活況を呈する広島ビジネス・オフィス街
広島ではかつて八丁堀や紙屋町を中心としたエリアに繁華街やオフィス街が集中していたが、近年JR広島駅を中心に大規模な都市再開発が行われ、二本柱で発展が見込めるようになった。
また、これまで高層ビルがなかった相生通り沿いに、2027年、高さ160mのビルが建設される「基町相生町地区再開発計画」や、隣接地区でも広島YMCAを中心とした約1.2ヘクタールの敷地に70~93mのビル3棟を建設する「広島八丁堀3・7地区市街地再開発事業計画」が始動するなど、再開発計画が続いている。
歴史ある中四国の中心地である広島は、今後、活況を呈する再開発により、ますます存在価値を高めていくだろう。